3.仮定の解説
(2) なぜ寿命は延び続けるのか
1) 人口投影と平均寿命
公的将来推計人口は、各種施策立案の基礎などをはじめ広範な目的に利用されることから、客観的・中立的に行われることが求められる。
このため各種の指標は、人口学的データの実績推移を将来に投影する手法を用いて推計が行われており、平均寿命の推計も、これまでの死亡率データの推移を将来に向けて投影したものという性格を持つ。
すなわち、将来の寿命の延びに対して、期待をしたり、しなかったりという恣意的な見方を取り入れたものではない。
しかし、一方で、投影の実行にあたっては、過去から現在に至る死亡動向の変化を的確に見極め、一定の理論に沿ってモデル化することが必要となる。その背景には、そもそも人口学的に、寿命というものをどう捉えるのかという視点が求められることとなる。
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