はじめに
将来推計人口の基本的性質と見方
推計結果の解説
仮定の解説
(1)合計特殊出生率1.26の意味
(2)なぜ寿命は延び続けるのか
1) 人口投影と平均寿命
2) 寿命の限界論と死亡率モデル
3) 年齢シフトモデルの開発
(3)国際人口移動の仮定とその効果
(4)将来推計人口の国際比較
(5)将来推計人口の描く日本人のライフコース
参考推計(条件付推計)
将来人口推計[報告書]

3.仮定の解説

(2) なぜ寿命は延び続けるのか

1) 人口投影と平均寿命

 公的将来推計人口は、各種施策立案の基礎などをはじめ広範な目的に利用されることから、客観的・中立的に行われることが求められる。

 このため各種の指標は、人口学的データの実績推移を将来に投影する手法を用いて推計が行われており、平均寿命の推計も、これまでの死亡率データの推移を将来に向けて投影したものという性格を持つ。

 すなわち、将来の寿命の延びに対して、期待をしたり、しなかったりという恣意的な見方を取り入れたものではない。

 しかし、一方で、投影の実行にあたっては、過去から現在に至る死亡動向の変化を的確に見極め、一定の理論に沿ってモデル化することが必要となる。その背景には、そもそも人口学的に、寿命というものをどう捉えるのかという視点が求められることとなる。

はじめに / 1 基本的性質と見方 / 2 推計結果 の解説 / 
3 仮定の解説 / 
参考推 計(条件付推計) / 将来人口推計[報告書]