はじめに
将来推計人口の基本的性質と見方
(1)「日本の将来推計人口」の概要
(2)将来推計人口の基本的性質
(3)将来推計人口の見方
1) 将来推計人口の基本的な捉え方
2)推計の不確実性と複数仮定による推計の見方
3)日本の将来推計人口(平成18年12月推計)に付随するその他の推計について
推計結果の解説
仮定の解説
参考推計(条件付推計)
将来人口推計[報告書]

1.将来推計人口の基本的性質と見方

(3)将来推計人口の見方

1)将来推計人口の基本的な捉え方

 以上にみてきた将来推計人口の基本性質を踏まえて、その見方についてまとめてみよう。

 一般に将来推計人口は、将来社会を構想する際の基準ないし指針を得るものとして用いるものである。その際、「日本の将来推計人口」は、現在社会が向かっている方向にそのまま進行した場合に実現するであろう人口の姿として捉えることができる。

 また、その前提が予測として認められるのであれば、将来推計人口は、将来実現すべき人口の予測として捉えることもできる。

 逆に認められないのであれば、将来推計人口は一つのシミュレーション結果に過ぎない。ただし、推計の前提は実績データの趨勢を投影したものであるから、恣意性が少ないという観点からは、現状において最も自然で客観的な人口の将来像であるといえる。

 したがって、将来推計人口は、さまざまな展開の可能性のある将来について考える上での共通の基準、または拠り所として扱うことが、最も適切な利用法であると考えられる。

 社会における多くの施策計画や市場計画の立案が、共通の将来人口に基づいてなされることは、それらの間の整合性を図り、また比較可能性を保つ上で、それ自体たいへん有益なことと考えられるのである。

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