U.推計結果の概要

〔出生3仮定(死亡高位仮定、および死亡低位仮定)の推計結果〕

1.死亡高位仮定による推計結果の概要

 死亡高位推計は死亡中位推計よりも高い死亡率、すなわち死亡率改善のペースが遅く、平均寿命が低めに推移することを仮定した推計である。したがって、死亡数は多くなり、同じ出生仮定の下では人口は低めに推移する。すなわち、出生中位(死亡中位)推計による平成67(2055)年の総人口が8,993万人であるのに対し、出生中位(死亡高位)推計による同年の総人口は、8,819万人にまで減少する。一方、年齢3区分別人口規模、およびその構成をみると、出生中位(死亡高位)推計による年少人口(構成比)は平成67(2055)年で751万人(8.5%)、生産年齢人口(構成比)は4,585万人(52.0%)、老年人口(構成比)は3,483万人(39.5%)となっており、出生中位(死亡中位)推計の結果と比較した場合、老年人口が少なく、老年人口割合も低い推計結果となることが特徴である。

 死亡高位仮定においても、出生3仮定の違いにより総人口、年齢3区分別人口規模、およびその構成の推移は異なるものとなっている(図U-6、図U-7)。平成67(2055)年でみると、総人口は出生高位では9,603万人、出生低位では8,238万人、老年人口割合は出生高位では36.3%、出生低位では42.3%となる。とくに出生低位(死亡高位)推計に基づく総人口は、出生3仮定・死亡3仮定の組み合わせによる9推計のうちで最も少なく、また出生高位(死亡高位)推計に基づく老年人口割合は最も低い結果となっている。


U.推計結果の概要
〔出生3仮定(死亡中位仮定)の推計結果〕
1.総人口の推移−人口減少の世紀
2.年齢3区分別人口規模および構成比の推移
  (1) 年少(0〜14歳)人口および構成比の推移:少子社会の進展
  (2) 生産年齢(15〜64歳)人口および構成比の推移:働き盛り世代の減少と高齢化
  (3) 老年(65歳以上)人口および構成比の推移:高齢社会の到来
3.従属人口指数の推移
4.人口ピラミッドの変化
〔出生3仮定(死亡高位仮定、および死亡低位仮定)の推計結果〕
1.死亡高位仮定による推計結果の概要
2.死亡低位仮定による推計結果の概要