3.子ども数についての考え方
(1)理想子ども数・予定子ども数
理想子ども数、予定子ども数ともに減少の傾向
夫婦にたずねた理想的な子ども数(平均理想子ども数)は、すべての結婚持続期間で前回調査を下回り、全体(総数)で初めて2.5人を下回った。また、夫婦が実際に持つつもりの子ども数(平均予定子ども数)も、第9回調査(1987年)以降の低下傾向が継続し、前回調査を下回る2.11人となった。予定子ども数は、結婚後10年未満の若い夫婦で下げ止まっている一方、10年〜19年の夫婦では低下が目立つ。
現存子ども数が2人以下の場合に、予定子ども数が理想子ども数を下回っている
すでに持っている子ども数と理想・予定子ども数の関係をみると、子ども数2人までの場合には、予定子ども数が理想子ども数を下回っているが、3人の夫婦では平均として予定子ども数が理想とよく一致している。4人以上になると、理想子ども数が現在の子ども数を下回るようになる。
(2)予定子ども数が理想子ども数を下回る理由
予定子ども数が理想子ども数を下回る理由:「お金がかかりすぎる」が最多
理想の子ども数を持たない理由は、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が最も多く、とくに25〜39歳の年齢層では前回調査より増えている。「自分の仕事に差し支える」という理由は、25〜34歳層では2割を超える。また、30歳代までの層で「夫の家事・育児への協力が得られない」「夫が望まない」が前回調査より増えた(年齢別にみた前回調査との比較は巻末付表4を参照)。
多めの理想子ども数を実現できない理由は経済面、予定子ども数が少ないのは「できないから」
予定子ども数が理想を下回る場合、理想は3人だが予定は2人という組み合わせが過半数(55.3%)を占め、その差の理由では「お金がかかりすぎる」(74.7%)が多い傾向がある。次いで理想2人予定1人の組み合わせが2割(20.4%)いるが、その差の理由は「お金」(54.8%)が減る一方、「欲しいけれどもできない」(26.9%)が多くなる。概して予定子ども数が少数(0人、1人)にとどまっている夫婦では「欲しいけれどもできない」が主要な理由となっており、予定2人以上でそれより多い理想を持つ夫婦では「お金」や「家が狭い」など経済面の理由が多い。
目次へ戻る
前へ戻る
次へ進む