2.夫婦の出生力
(1)完結出生児数(夫婦の最終的な出生子ども数)
夫婦の完結出生児数は 2.09人に減少
戦後、夫婦の完結出生児数(結婚持続期間15〜19年夫婦の平均出生子ども数)は大きく低下したが、第6回調査(1972年)で2.20人となった後、およそ30年間にわたって同水準で安定していた。しかし今回の調査では、2.09人へと減少した。この対象となった夫婦は、1980年代後半に結婚した人たちであり、この時期以降の夫婦の出生過程において、減少が生じたものである。
出生子ども数は3人が減って、0人、1人の夫婦が増加
第7回調査(1977年)以降の出生子ども数の構成をみると、全体の半数強の夫婦が2人であり、これは今回も変わらない。しかし今回は、子どもを生まなかった夫婦、および1人の夫婦がやや増え、逆に3人を出生した夫婦が減少している。
(2)出生過程の子ども数(結婚持続期間別にみた出生子ども数)
結婚から5年以上経過した夫婦で減少
結婚持続期間(結婚からの経過期間)の別に平均出生子ども数をみると、5年以上の夫婦ではすべての期間で減少が見られた。5年未満の夫婦では前回に続きやや増加した。
(3)妻の世代別にみた出生子ども数
妻1960年代生まれの夫婦で、子ども数が減少
妻の年齢別に夫婦の平均出生子ども数の推移を見ると、1990年前後(第9〜10回調査の間)に25〜34歳の年齢層で減少が始まり、その後は35歳以降でも減少が続いている(図2-1)。ただし、20歳代では90年代後半以降で横ばいから増加へと転じている。
妻の世代別(生まれ年別)にみると、妻が1960年代生まれで、20歳代後半以降に子ども数が減っている(図2-2)。しかし、70年代以降の世代では一定の下げ止まりが見られる。
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