日本の人口や社会保障について、基本的なことを把握することは大変重要です。国立社会保障・人口問題研究所では、さまざまな他の統計を活用した研究を行っていますが、より詳しい情報を得るには、他の統計では得られないデータを集める必要があります。そのために、独自の調査として「社会保障・人口問題基本調査」が行われています。
「社会保障・人口問題基本調査」は、「結婚と出生」「世帯の変化」「家族の機能」「人口移動」「人々の支え合い」をテーマにした5つの調査で成り立っています。今年は「人口移動」を取り上げた調査を実施します。これが「第9回人口移動調査」です。
「第9回人口移動調査」では、各世帯を構成する世帯員が、入学・就職や結婚といった人生の節目でどのような移動を経験したのか、なぜ移動したのか、また将来どのように移動する予定があるのかを明らかにします。この調査はおおむね5年ごとに実施され、今回は9回目にあたります。
この調査は、国民の皆様の移動状況について、その現状を把握し、これにかかわる政策的な課題を探るために行われています。それらは、少子高齢化が進む今後の日本社会の見通しや、暮らしにかかわる国や自治体の施策を考える上で重要な資料となるため、国の研究機関である国立社会保障・人口問題研究所によって調査が行われています。
この調査の対象となるのは、厚生労働省が実施する令和5年国民生活基礎調査の対象となった地域の中から無作為に選ばれた地域にお住まいの世帯です。
5,000万を超える日本のすべての世帯に調査をお願いすると、膨大な経費・人員・日数がかかってしまいますので、この調査では、一部の世帯について調査を行い、その結果をもとに全国の状況を推察するという方法を採っています。この調査の対象となった方には、国民生活基礎調査とあわせて2つの調査にご協力いただくことになりますが、どうぞご理解の上、ご協力をお願いいたします。
2023(令和5)年7月1日(土)が調査日です。その前後2週間くらいに調査票の配布と回収が行われます。調査票には7月1日(土)現在のことを記入していただきます。
この調査には、全世帯員への質問項目と、世帯主ならびに世帯主の配偶者の方への質問項目、そして世帯についての質問項目の3種類があります。それぞれの質問項目でおたずねするのは以下のような項目です。
第9回人口移動調査では、「紙の調査票」か「インターネット」で回答が可能です。また、「紙の調査票」でご回答いただく場合、回収方法として「調査員による訪問回収」と「郵送提出」が選択可能です。詳細については以下をご確認ください。