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国立社会保障・人口問題研究所

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第U部 夫婦調査の結果概要:3.妊娠・出産をめぐる状況




U-3.妊娠・出産をめぐる状況
(1)避妊

夫婦による避妊の現在実行率は40.4%
 調査時点における避妊の実行状況をみると、夫婦の40.4%が避妊実行中であり、これに以前実行した経験のある28.4%を加えると、妻の約7割が避妊を経験したことになる。総数でみた現在実行率は第7回(1977年)調査以降で最も低い。

図表U-3-1 妻の年齢別にみた、避妊の実行状況:第15回調査(2015年)


避妊方法の主流は依然としてコンドーム
 避妊実行中の夫婦の避妊方法別割合をみると、コンド−ムが77.4%と圧倒的に高く、次いで性交中絶法(17.7%)となっている。ピル(経口避妊薬)の利用は2.3%で前回(第13回(2005年))よりも微増しているが、その他の方法はコンドームを除き低下傾向がみられる。

図表U-3-2 妻の年齢別にみた、現在実行している避妊方法:第15回調査(2015年)

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(2)不妊についての心配と治療経験

不妊を心配したことのある夫婦は3組に1組を超え、子どものいない夫婦では55.2%にのぼる
 不妊を心配したことがある(または現在心配している)夫婦の割合は、35.0%と前回(31.1%)よりも増加した。子どものいない夫婦ではこの割合は55.2%(前回52.2%)にのぼる。実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は全体で18.2%(同16.4%)、子どものいない夫婦では28.2%(同28.6%)であった。

図表U-3-3 子どもの有無・妻の年齢別にみた、不妊についての心配と治療経験:第15回調査(2015年)


不妊の心配経験や治療経験は増加傾向
 結婚15〜19年の夫婦の29.3%が不妊を心配した経験があり、15.6%が検査や治療の経験がある。いずれの結婚持続期間でも、過去の調査にくらべて、不妊の検査や治療経験のある夫婦の割合が上昇傾向にある。

図表U-3-4 調査・結婚持続期間別にみた、不妊について心配したことのある夫婦の割合と治療経験

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(3)流死産の経験

15%の夫婦が過去に流死産を経験
 流死産を経験したことのある夫婦の割合は全体で15.3%であった。その中で流死産を2回以上経験している夫婦は全体の3.0%となっている。

図表U-3-5 調査・結婚持続期間別にみた、流死産経験のある夫婦割合および流死産を2回以上経験している夫婦割合