3.希望の結婚像
−どんな結婚を求めているのか−
(1)希望する結婚年齢
希望する結婚年齢の上昇傾向にほぼ頭打ちが見られる
未婚者が結婚したいと思う年齢(平均希望結婚年齢)は、ほとんどの年齢層において上昇が続いていたが、今回の調査ではおおむね上げ止まっており、男性ではわずかに下がる傾向も見られる。
年齢の近い結婚相手を望む傾向、女性では一段落
結婚相手との年齢差についての希望を見ると、近年、男女ともに縮小傾向にあり、未婚者の間で年齢の近い相手(とりわけ同い年の相手)を希望する人が増えてきた。しかし、今回調査では女性でこの変化傾向に一定の休止が見られ、一段落を示している。
(2)希望するライフコース
未婚女性の理想、予定のライフコースで「両立」が増加、女性に両立を期待する男性も約3割に
未婚の女性が理想とするライフコース(理想のライフコース)と実際になりそうだと考えるライフコース(予定のライフコース)では、ともに両立コースが増加した。一方で、再就職コースは減少している。予定のライフコースでは、専業主婦コースの減少傾向と非婚就業継続コースの増加傾向が続いている。男性がパートナーとなる女性に期待するコースでも両立コースが3割近くに達し、専業主婦を望む人は13%と急速な減少傾向が続いている。
就業の安定した女性に多い、両立コース選択
学生を除くと、正規雇用者(正規の職員)や自営業等の安定した仕事に就いている未婚女性で、理想・予定ライフコースともに両立コースを選択する人が多い。ただ、自営業等以外では、正規雇用者を含め、両立コースについて理想と予定の間にギャップが見られ、理想の実現を難しいと考えている人が多いことを示している。
(3)子ども数についての希望
未婚男女の希望子ども数は下げ止まり傾向
「いずれ結婚するつもり」の未婚者が希望する平均子ども数は1982年の調査開始以来減少する傾向にあったが、今回調査では男性2.07人(前回2.05人)、女性2.10人(2.03人)で、下げ止まりが見られた(表3-1)。希望子ども数の分布にも前回調査(2002年)からは大きな変化は見られない(図3-5)。また、希望子ども数は従来は男性の方が多い傾向にあったが、しだいに男女差が縮小し、今回は女性の数値が初めて男性を上回った。
自営業の男性未婚者、およびきょうだい数の多い未婚男女で、希望子ども数が多い
就業の状況別に未婚者の希望子ども数をみると、男性では自営・家族従業等でとくに多く、男女とも無職・家事の場合に少ない傾向が見られる(図3-6)。非正規就業者(パート・アルバイト)の場合、正規雇用者(正規の職員)に比べて男女ともわずかに少ない傾向があるが、差は小さい。また、本人のきょうだい数別に希望子ども数を見ると、一人っ子や2人きょうだいに比べて3人以 上のきょうだいの場合に希望子ども数が多い傾向が見られ、最近の調査ほどその差が顕著になってきている(図3-7)。
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