X 医療機関の利用状況






 過去1年間の医療機関の医療状況を見ると(図X-1)、過去1年間に世帯のなかでだれかが医療機関にいったとする世帯は81.5%、いかなかったとする世帯は11.5%であった。いかなかった理由は、「健康であったため、いく必要がなかった」が74.3%、「健康ではなかったが、いくことができなかった」が17.0%、理由不詳が8.8%となった(図X-1)。「健康ではなかったが、いくことができなかった」とした世帯は、全世帯の2.0%となる。いくことができなかった理由では、「自己負担の割合が高い」など経済的な理由が最も多く(38.4%(医療機関に行くことができなかった世帯の中での割合))、次に、「仕事あるいは家族が忙しい」などの時間を理由(27.0%)、健康保険に加入していない(14.2%)となっている(図X-2)。

 世帯タイプ別にこれを見ると(表X-1)、非高齢の単独世帯が男女ともに他の世帯に比べて高い割合で「健康ではなかったが、いけなかった」と答えていることがわかる(表X-1)。これら世帯は、「健康であったためいく必要がなかった」とする割合も多く、結果として医療機関を利用しなかった割合がほかの世帯タイプに比べて少ない。また、高齢の単独世帯(男女ともに)、ひとり親世帯(二世代)は他の世帯タイプに比べて「健康ではなかったが、いけなかった」とする割合が多かった。



表X-1 医療機関の受診状況  

 



 所得階級別に見ると(表X-2)、「健康ではなかったが、いけなかった」とする割合は、所得階級が高いほど少なくなり、所得階級1では3.8%あるものの、所得階級10では0.5%であった。



表X-2 所得階級別、医療受診状況  

 



 地域ブロック別に見ると(表X-3)、北海道が、「健康ではなかったが、いけなかった」とする割合が最も多く、北関東が最も少なかった。



表X-3 地域ブロック別、医療受診状況  

 



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