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国立社会保障・人口問題研究所

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ワークショップ「グローバル・エージング時代のケア人材国際移動」

日時 : 平成28年1月21日(木)14:00~16:00
場所 : 国立社会保障・人口問題研究所第四・五会議室

趣旨

 わが国の人口高齢化は他国の追随を許さず、2000年から始動した介護保険制度の利用者は年々増加し、介護を支えるケア人材が不足しています。ケア人材の待遇改善・キャリアパスの確立、家族介護者への支援やロボット導入などと並行して、外国人ケア人材の受け入れに関しても、経済連携協定 (EPA)を通じた看護・介護人材の受け入れと養成、「介護」在留資格の導入検討など対応が進行中です。
 一方、2025年以降高齢者数の伸びが止まる日本と異なり、韓国、中国はもとより、ASEAN諸国では、今後長期にわたって高齢人口の激しい増加が続き、それに応じて介護ニーズも増大します。しかしいまだ「介護は家族が行うものである」という意識は強く、制度、施設の不備・不足は著しく、高齢者介護を担う人材は、その職能や養成制度など未分化の状態です。さらに2010年のWHO総会において、「保健人材の国際雇用に関する行動規範」が採択され、途上国の保健人材の国外流出が懸念されている一方、すでにOECD諸国のみならず、アジアにおいてもタイやインドネシア、フィリピンから台湾やマレーシア、香港へと、ケア人材は国境を超え移動しており、送出国・受入国の事情に応じてその移動の様態は刻々と変化しています。また2015年末のASEAN経済共同体の成立により、生産的な人の移動のあり方が模索されているところでもあります。
 本ワークショップではこれらの状況を踏まえ、我が国における介護人材確保・外国人ケア人材の受け入れの現状と課題を明らかにし、今後20~30年間のアジア全域の人口高齢化を視野に入れたケア人材の国際移動の課題と可能性を検討します。

プログラム

14:00 「開催趣旨説明」 
 国立社会保障・人口問題研究所国際関係部長 林玲子
14:10 「福祉・介護人材確保の見通しと課題」
 厚生労働省社会援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室長 榊原毅
14:30 「高齢化するアジアにおける厚生労働省の取組」
 厚生労働省大臣官房国際課課長 大鶴知之
14:45 「経済連携協定(EPA)に基づく看護師・介護福祉士受入れの現状等」
 公益社団法人国際厚生事業団 受入支援部部長 稲垣喜一
15:05 「外国人ケア人材の日本経験とその広がり」
 NPO法人AHPネットワークス 二文字屋修
15:25 「ケア従事者の国際移動」
 京都大学大学院文学研究科特定准教授 安里和晃
15:45  質疑・コメント
16:00  閉会